対物ミクロの使い方▼ 接眼レンズへの取り付け方法▼ 接眼ミクロの表裏の確認方法▼ |
対物ミクロメーターと接眼ミクロメーターの役割 | ||
標本サイズの測定は、 接眼ミクロメーターを使うの? 対物ミクロメーターを使うの。? わかんないにゃ~。 |
簡単に言えば、 | ||
●顕微鏡下の検体サイズを測定には、接眼ミクロメーターを使用します ●対物ミクロメーターは直接検体を計測するのではなく、対物レンズの 倍率誤差を測定し、接眼ミクロでより正確な計測を可能にするものです。 |
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★以下に接眼ミクロメーターと対物ミクロメーターの使い方を説明しましょう! |
1.接眼ミクロメーターの使い方 |
対物レンズで拡大された標本映像が接眼ミクロメーターの上で結像し、接眼レンズを通して、標本画像とミクロメーターのスケールを同時に見ることができます。 この時、ミクロメーター・スケールの1ピッチの標本上の実際の幅が判れば、標本のサイズを計測することができます。 | ||||||||||||||||
ミクロメーター・スケール1ピッチの標本上での幅は対物レンズの倍率によって変り、計算は以下の通りです。 ★1目盛の分の標本上での幅 = <接眼ミクロメーター1目盛(ピッチ)の実寸> ÷ <対物の倍率> |
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■ | 計測の実例 |
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・ | 下図・腎臓の糸球体のサイズの計測の例で、使用した接眼ミクロメーターはXY11(10mm/100分割・1ピッチ実寸100μm)を使用、対物レンズ20倍の観察画像です。 | |||||||||||||||
・ | 1ピッチの標本上のサイズは5μm(=100μm÷20)です。 糸球体は横23ピッチ、縦は22ピッチ有りますので、横は23×5μm=115μm、縦はは22ピッチ×5μm=110μmと計測できます | |||||||||||||||
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2.対物ミクロメーターの使い方 倍率誤差を計測しより正確な計測を可能にする |
対物レンズには、若干の倍率誤差が認められており、その誤差を知ることに依り、より精密な計測が可能になります。対物レンズの倍率誤差・比率をあらかじめ計測するのが、対物ミクロメーターの使用目的です。 | |
■ | 対物レンズ倍率誤差計測の実例 |
・ | 対物ミクロメーターのめもりと、接眼ミクロメーターの目盛が平行に重なるよう見えるよう置き、その誤差から正確な倍率を計算します。 |
・ | 下図は対物ミクロメーターは「NOB1」(1mm/100分割 ピッチ10μm)を、接眼ミクロメーターはS11(10mm/100分割 ピッチ100μm )、対物レンズは20倍を使用したときの例です。 |
・ | 対物ミクロの10ピッチ分は倍率が正しければ、接眼ミクロの上に2000μm=20ピッチ分(=「対物ミクロの1ピッチは10μm」×10ピッチ×「対物倍率20倍」)になるはずですが、この例では21ピッチ分となっていますので、この対物レンズの倍率は21倍と計算されます |
・ | 実際の検体計測では、接眼ミクロメーターでの測定した値に算定した誤差率は0.95(≒20÷21)を掛けた値がより正確な計測数値となります。 |
接眼ミクロメーターの取付け方 |
接眼ミクロは、ガラスの上にクロームで印字されています。(印字面を表とします) 印字面を対物レンズ側(下の画像では下側)にして、接眼レンズの中へ挿入します。 >>接眼ミクロの表裏の確認方法 |
サイズに付いて 接眼レンズによって適合する径が違います。 ニコン・オリンパスの顕微鏡に付いては >>一覧表をご確認下さい 一覧表に無い製品及び、ニコンオリンパス以外の製品に付いては、顕微鏡のメーカーにお問合せ下さい。 |
表裏の確認方法 | |||||||||||
接眼ミクロは、ガラスの上にクロームで印字されています。 印字面が判ったら表裏に注意して(印字面が対物レンズ側=下側)取付枠にのせてください(上記取付け方法をご参考下さい)。 表裏(印字面と裏面)の確認方法をここで説明致します。 |
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